企業改革法について②
同法案は翌7月25日に上院で全会一致により可決され、7月30日にブッシュ大統領が署名、成立した。
企業改革法には、エンロン、ワールドコム等一連の企業不祥事で明らかとなった問題点について対処すべく、広い領域にわたって様々な改革内容が規定されている。
まず、監査の問題について、独立監督機関の設置と監査人の独立性を高めるための措置が規定されている。また、公開会社の監査委員会が満たすべき要件、定期的開示におけるCEO、CFOの保証義務、ブラックアウト期間における自社株売買の禁止等、役員、取締役の責任と義務が「会社の責任」として規定されている。さらに、一連の財務開示の強化策、アナリストの利益相反の防止策、SECの予算増強と権限強化なども規定されている。
企業犯罪防止のために、証券詐欺等に対する刑罰が大幅に強化されているものも企業改革法の大きな特徴であり、企業犯罪の再発防止に対する連邦議会の強い決意が窺われる。
また、公認会計事務所の統合による市場の寡占がもたらす問題点や格付機関の役割、過去の証券法違反の傾向とそれに対する行政処分、粉飾決算への投資銀行等の関与などについて、会計検査院とSECに対し調査・報告義務が課されており、将来的に調査結果に基づく更なる規制措置が導入される見込みである。